FC2ブログ
ポラロイド写真

回り込み解除

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
  • 病は気から(アヴドゥル×ポルナレフ 3部後 アヴドゥル生還ルート 前編)

    category:JOJO二次創作小説

回り込み解除

こんにちは。


今回はアヴポルでアヴドゥル生還ルート、3部後の話です。二人でフランスに住んでます。若干長いかもしれないので分けます。

ポルナレフだってなんか具合悪いときあるよねーっていう話。アヴドゥルがポルナレフとお風呂入ったりそんなのです。



じゃあいつも通り小説は追記に格納しときますね↓

病は気から





道沿いのどの家にも灯りがついている。
もうすっかりと暮れてしまった景色の中に浮かぶ自分の家の灯りを目指して、ポルナレフは無心に歩いていた。早く家に帰りたい。今日はそんなに忙しかった訳でもないが、身体はもうくたくただ。

玄関の前に広がる、小さな庭へ続く門をくぐると、一気に身体の力が抜けた。玄関から門への数歩が千里にも思える。外に漏れ出している夕食の匂いを嗅ぎながら、ポルナレフはドアを開けた。

アヴドゥルが夕食を作っているのだろう。キッチンから物音がしているが、迎えの挨拶はなかった。料理から手が離せないのかもしれない。それにしたって、気づいているなら声を掛けるぐらいしてくれたらいいのに。アヴドゥルは自分が帰ったことに気づいていないのだろうか。
自分から恋人に挨拶をしに行く気力すら湧かず、ポルナレフはリビングへ入るなり、荷物を放り出してソファーに倒れ込んだ。小声で呟かれた「ただいま」の挨拶はアヴドゥルへは届かず、ソファーの上のクッションに吸い込まれる。

なんとなく身体がだるい。ここ最近、ずっと疲れが取れない気がする。熱もなく、はっきりとどこかが痛むわけでもないから、日々の雑事をさぼる理由にはならないし、仕事を休むわけにもいかない。理解してもらえない不調がポルナレフの気力を毎日確実に削り取っていく。

ようやく自分の帰宅に気づいたのだろうか。
アヴドゥルがキッチンからこちらへ来る足音を聞いて、「怒られるな」と分かっているのにポルナレフは起き上がれなかった。自分の恋人は、いかなるときもだらしない振る舞いを嫌うのだ。たとえば、今のように帰って来るなり着替えもせずソファーでごろごろしたり、荷物を床に放り出したままにしたりするような。

「ポルナレフ!」
「あー・・・ただいま」
「だらける前にすることがあるだろう 着替え位したらどうだ」

鞄も置きっぱなしじゃないか。
案の定、小言を頂戴したが、それでも起き上がる気がしない。このぐらいは想定の範囲内だ。それより体が鉛のように重い。ポルナレフはこのまま自分の身体がどこまでもソファーに沈んでいくような気がした。

「・・・ポルナレフ」
「うん・・・」
「ポルナレフ、聞いているのか?」
「聞いてる・・・」
「いい加減にしないか」

優しく言うのはいつも2回目までだ。アヴドゥルは諭す声に混ざる苛立ちを隠そうともしない。
一回りも年上の恋人は、一見何事にも寛容で冷静な大人を気取っているが、実は本人も自覚しているほど気の短いところがある。
仕方なく、ポルナレフはソファーに俯せたまま、左腕を伸ばして手さぐりで床の鞄を掴んだ。そのままそれをソファーまで引きずって手繰り寄せると、頭の上でアヴドゥルが呆れたような溜息を吐いた。

「器用な奴だな そんなに動きたくないのか」

ポルナレフは言い返す気力もなく、ソファーの上のクッションに額をすりつける。アヴドゥルにも自分の不調のことは話していない。言ったところで、怠け癖だと呆れられるか、気が抜けているからだと説教を喰らうかだろうことは、容易に想像がついた。

自分が何も言わなくてもそっと気づいて、いたわってくれるような人を選べば良かった。こんなときに小言や説教ばかりで、おかえりのキスもしてくれないような恋人なんて、一体どこが良かったのか自分でも分からない。
アヴドゥルに対して随分失礼なことを考えながらぐずぐずとソファーに転がっていると、ポルナレフは急に顔を両手で挟まれた。首だけアヴドゥルの方へ向かされて、首の筋が攣りそうになる。

「いてててててて」
「熱はないが・・・」

無理な方向へ曲げられた首を押さえながら、緩慢な動きでようやくソファーに起き上がると、アヴドゥルは思案顔で隣に腰掛けた。

「風邪でも引いたか?」
「それはねえ、と思う」

ポルナレフは首を振った。血が一気に下がったのか、少しばかり視界がくらくらする。
そしてとにかく、身体がだるい。

「『それは』?じゃあ具合が悪いのか」
「多分」
「多分とはなんだ 自分の身体のことだろうに」
「なんかだるいんだよ」

何時間寝ても身体が重いし、朝起きたらいきなり疲れてる。

「それは病気だな」
「病気?」
「病気だろう 健康じゃないんだから」

なるほど単純明快な答えである。ポルナレフは合点がいったように頷いた。健康じゃなかったら、それは確かにどこか悪いに違いない。それが心の不調であるにしろ、身体の不調であるにしろ、健康ではなかったら、ケガをしているか、病気であるかのどちらかである。
一度自分が病人であると認めると、ポルナレフは急激に体調が悪化したように感じた。『病は気から』とは、よく言ったものだ。ポルナレフはまたソファーに倒れ込んで、クッションに顔を埋める。

「そっか じゃあ俺、病気かも」
「ああ」

アヴドゥルは少し何か考えるように、寝ころんだポルナレフの髪の後れ毛を指で梳いていたが、やがて何かを思いついたように立ち上がった。

「病人は病人らしく振る舞うことだ いいな」
「はあ?何だよ、いきなり」
「安心しろ 私もお前にそれ相応の扱いをする」

訳が分からず、ポルナレフは首を傾げるが、アヴドゥルは一向に構う様子もなく部屋を出て行った。

スポンサーサイト

テーマ:ジョジョの奇妙な冒険
ジャンル:アニメ・コミック

  • comment
    form

  • コメントの投稿

回り込み解除

secret

  • trackback
    form

  • トラックバック

回り込み解除


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

YES I AM!

海野ヒレ

Author:海野ヒレ
生き物大好き:海野ヒレ

pixiv: http://pixiv.me/umino-hire

twitter: https://twitter.com/umino_hire

身分:腐海の底で汚泥を啜る大学生。これでも医学生よ!

誕生日:8/4 吉田松陰先生と一緒(旧暦)

血液型:AB型

好きなゲーム:一生不動の一位はサガフロンティア2。異論は認める。

好きな漫画:ほんと色々。オリジナルBL、擬人化、アンソロも読みますモグモグおいしいおかわり!百合も逝ける。でも大まかに言うとギャグは大体好きみたいよ。

属性:自然発生型腐女子。小説メイン、イラスト少々にて活動中。拍手、コメントを貰うと喜びにくるいもだえるのだ。

特技:マイナーなジャンル・キャラ・CPばかりに熱烈な愛を送る。時々切ない。

好きなものごっちゃで詳しく:銀魂、サガフロ2、ダンガンロンパ、ギャグマンガ日和、+チック姉さん、ジョジョの奇妙な冒険(3部)、クロノクロス、ジルオール、ドリフターズ、モノノ怪、さらいや五葉、魔法少女まどか☆マギカ、モンハン、討鬼伝、アサシンクリード、フロンティアゲート、牧場物語、聖剣伝説LoM、FFXなど

ファンサーチ、検索参加中です 宜しければリンクからどうぞ
TOPのアイコンはリアルの友達にいただきますたん!

最新記事

カテゴリ

最新コメント

ランキング参加中ですの。

最新トラックバック

月別アーカイブ

カレンダー

10 | 2018/11 | 12
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -

リンクとかそんなの


ウ印*

ウ印*

ウ印*

ウ印*

ウ印*
↑このブログのバナーです。リンクはフリーなのでどれでも貼ったり剥がしたり、ご自由にどうぞ!

アクセスランキング

[ジャンルランキング]
アニメ・コミック
817位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
少年向けコミック
177位
アクセスランキングを見る>>

ここじゃないどこかへ行く

検索フォーム

RSSリンクの表示

ブロとも申請フォーム

QRコード

QR

アクセスカウンター

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。