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海野です。
お久しぶりすぎてヤバいです。ヤバいってもうボキャ貧すぎて怖いぐらいなのですが、もうとにかくヤバいとしか言いようがないです。ヤバい。

今回の吉良ボスは短め、かつ真面目です。最初はこれ単品で上げるつもりで書いたのですが、この続きであるデッドマンズ(吉良吉影)×ボスからの吉良ボスの話を思いついてしまったので、もしかすると3部作的な感じになるかもです。リクエストもちまちま進めてます・・・・・・笑えないぐらい遅くてすみません、忘れてはないです・・・・・・。

サイトはほぼ形整ってるんですが、過去ものや絵も移動させてるので異常に時間が掛かってます・・・・・・。そしてなんと別サーバー(FC2)で作り直す可能性もあります。何やってんだろう・・・ほんと・・・。

↓それでは本編は追記に格納!
いつか二人、土の下で



吉良吉影はふと思うことがある。
自分はただの人間だ。吸血鬼だの究極生命体だの、そんなものたちとは違う、人間である。故に死ぬ。
いつかは、必ず。

その日も吉良は夕飯の皿洗いを済ませると、ちゃぶ台の前に座って束の間の休息を取っていた。今日は吉良とディアボロ以外、全ての同居人たちが出払っているという極めて貴重な日である。非常に珍しい事態であるが、それでも明日の朝食時には皆帰ってくるだろうことを考えると、吉良が家事をしなくて良いということにはならないのがまた煩わしい。
ーーーもう少ししたら風呂へ湯を張って、夕方取り込んだシャツにアイロンを掛けなければ。ちらと時計を振り返った吉良は、その進みの速さに思わず溜息を吐く。今日はレシートが溜まっているから、家計簿をつけようと思っていたのに。アイロンもそうだが、明日の朝食の準備だってまだ残っている。やるべきことは山のようにあるものの、この時間はどうしても立ち上がるのが億劫だ。

吉良は取り敢えず手近なものから片付けようと卓上の家計簿を手元まで引き寄せた。カーズが研究日誌をつけるのに使っている鉛筆をペン立てから拝借し、壊れかけの電卓と、レシートを詰め込んだ菓子の空き箱も取り出す。ついでに近くへ転がっていた紙屑も片付けてしまおうと手を伸ばしたところで、畳の上に横たわるディアボロの背中が吉良の視界へ入った。寝転んでいても少しばかり背骨が丸まって見えるのは、恋人が相当の猫背だということだろうか。

「化粧のせいもあるのかな、君は歳を取らないね」
「一年やそこらで、人の見た目なんぞ変わるものか」

吉良の言葉にディアボロは振り返りもしなかった。奇抜な色の髪を畳に散らし、憮然とした顔で寝転んだままテレビの画面を睨みつけている。今晩は気に入らない番組ばかりなのか、先程から不機嫌な様子でしきりにリモコンを弄っていた。

「心配じゃないのかい」
「何が?」
「いつか私は居なくなるんだよ。いつまでもこうして、君たちと暮らせるわけじゃないんだ」

ここへ来て二度目の年越しが近づくにつれ、吉良はディアボロと自分の「いつか」について考えることが増えた。この「いつか」の問題は、何も自分とディアボロだけに降りかかってくる話ではない。まともに歳を取っていく者たちと、そうでない者たち。両者の間に横たわる寿命の壁。あれ程DIOを敬愛しているプッチでさえ、このままではいつかDIOを置いてこの世から去らねばならないのだ。

「お前も吸血鬼にしてもらえば良いだろう。カーズの奴は餌が増えて喜ぶんじゃないか」

ようやく恋人は今夜の娯楽をテレビに求めるのを諦めたらしい。適当な番組で妥協したのか、およそ興味のなさそうなバラエティを映したところで「彼女」もリモコンを手放し、切り揃えられた爪の先でゆったりと畳の目を数えている。

「・・・出来れば遠慮したいね」

吉良は眉間に皺を寄せて首を振って見せる。ようやくこちらを向いたディアボロは声を上げて笑った後、急に真面目な顔になって首を傾げた。

「何なら、お前の墓に一緒に入ってやろうか」
「どういう意味だい」

ディアボロの丸まった背中には浮き出た骨が綺麗な段々を作って並んでいる。吉良はほとんど無意識にその鋸のような突起を数えながら、恋人の言葉の意味をぼんやりと考えた。

「そのままの意味だ。お前が墓へ埋まる時に、一緒に埋めてもらう」
「生き埋めになるってことかい?」
「ああ。年がら年中、ぶっ通しで窒息死しなきゃあならんだろうが・・・・・好きなだけ側には居られるぞ。それとも手首だけの方が良いか?」

ディアボロはニヤリと笑うと、こちらへ見せつけるように『彼女』をひらひらと揺らして見せた。
勿論、この話がそう上手くいくようなものではないということは吉良もディアボロもお互いに理解している。レクイエムの呪いは複雑だ。ディアボロが死んでも、レクイエムから還った時常に吉良の隣で目覚めるとは限らない。一緒に土に埋まったところで、次に意識が戻った時はきっと墓の外にいるのだろう。墓の下の心中など何の気休めにもならない。永遠に死の手前までを繰り返すディアボロからすれば、それは瞬きをする程の間にも等しい、ほんの一時のことだ。

「そもそも、このままだと私の葬式をしてもらえるのかどうかも怪しいんじゃあないか」

今の住人たちの様子では、そこらの土下へ埋めて貰えただけでもよしとする方が良いだろう。
自らの行く末を案じ溜息を吐いた吉良は、そろそろ一仕事しようと家計簿へ向き直ったところで、ふと自分の膝元へ絡みつく一筋の髪の毛に気付いた。女のものかと疑うほど長く、それほど癖は出ていない。摘み上げた指で伸ばしてみると、少し傷んでいるのか、きしきしと音を立てながら左右へ引っ張られていった。

「これ、君の髪の毛だろう」
「あ?・・・・・・何だ、急に」
「この長さといい、色といい・・・・・・君の以外有り得ないよ」

吉良はその一筋の髪の毛を掲げて、部屋の明かりへ翳して見た。まだらに染めているせいだろう、根元から毛先へすっと透けるような桃色の合間に点々と途切れるような翳りが出来て、そこだけ色が沈んで見える。

「そんなもの、さっさと捨てればいいだろう」
「ああ・・・・・・そうするよ」

しかし返事をした吉良は摘まんだ髪をしげしげと眺め回すと、自分でも良く分からないまま、それを脇にある屑かごへ捨てることなくちゃぶ台の上に置いた。

「おい、俺の言ったことを聞いてなかったのか?」

その様子を見たディアボロは、いかにも訝し気な顔をしてこちらを見返す。

「勿論、聞いていたさ。そうだ、墓に入れて貰うなら、これがいいな」
「これってなんだ。・・・・・・髪の毛か?」
「別にそれほど変だとは思わないけどね。遺髪だって、良く聞く話だろう」
「それは、そうだが・・・・・・」

ディアボロは困惑したように自分の肩へ掛かる一房の髪束を摘まみ上げた。乾いた毛先は少しばかり傷んで見える。

「お前はこの髪が嫌いだったんじゃないか?」
「まあね。目立ちすぎるのは好きじゃない・・・・・・でも君の髪だよ。これは、君だ」

これはディアボロであって、「彼女」ではない。しかし一緒に墓へ入るなら、死んだ自分は「彼女」よりもディアボロ自身を選ぶだろう。何故だか分からないが、今ははっきりとそう思える。

「手首の次は髪の毛にご執心か」
「そうじゃないよ。今でも『彼女』の方がずっと魅力的だ」

ただ永遠に過ごすなら、『彼女』よりも君と一緒の方が良いと思うようになったというだけさ。
吉良の言葉にディアボロはぽかんと口を開けてしばらく固まった後、急にもぞもぞと畳の上へ起き上がって居ずまいを正し始めた。そんなディアボロの様子に、ようやく作業へ戻ろうとしていた吉良も気を取られ、再び鉛筆を手放してしまう。

「どうしたんだい、急に」
「それはこっちの台詞だ。何か悪いものでも食ったのか?」

カーズに得体のしれないものを盛られたか、それともどこかで頭を打ったとか。
ディアボロは一人でぶつぶつと何か言いながら、ああでもないこうでもないと思いつく限りの原因を挙げては首を傾げている。

「失礼だな。君じゃああるまいし・・・」
「おい、聞こえてるぞ。俺はそんな間抜けなことはしない!」
「・・・しょっちゅう風呂場で転んで死んでるじゃないか」

吉良は呆れて首を振ったが、ディアボロはどうにも納得がいかないような顔で鼻を鳴らした。

「まあしかし、お前が望むなら・・・・・・本当にこの髪で良いんだな?」
「どうしたんだい?やけに素直だね。いつもなら何だって一度は嫌がるのに」
「それはお前が毎回無茶なことばかり言うからだろうが!」

畳の上に座り込んだまま息巻く恋人は、肩から前へ零れ落ちる髪をうるさげに振り払う。

「大体、いつかの話なんて今からすることか?」
「何事も用意しておいて困ることはないよ」

吉良とて、好んでこんな話をしようとは思わない。口に出せば、より事が現実味を帯びて迫ってくる。何でもない平穏な日常に潜んでいた影が夕暮れ時のようにどんどんと伸びていくような恐怖は、誰であれそう何度も経験したいものではないだろう。

「いかにも日本人の言いそうなことだ」
「私だって全てが計画通りに進むとは思っていないよ・・・・・・特に君のことに関してはね。ただ私は、何か君に残るものを置いていきたいんだ。そのためには、もしかすると長い時間が必要かもしれないだろう?」
「吉良、」

ディアボロは殆ど懇願するような調子で吉良の隣りへにじり寄ってきた。

「頼むから、今その話をするのはよしてくれ。縁起でもない。お前がいなくなった後のことなんて・・・・・・」
「私だって不安だよ。・・・色々とね」

吉良はふと自分の父親のことを思い出した。それが死者のあるべき姿であるとは到底思えないが、あのように現世にしがみつくことも、あるいは可能かもしれない。

「どうしたんだ?」
「・・・何でもないよ」

不安げな顔ですり寄ってきたディアボロを、吉良は誤魔化すように腕の内へ迎え入れる。同時に、思い浮かんだ一縷の望みも、告げることなく胸の中に留めたまま打ち消してしまった。期待させて裏切るのはいかにも残酷だ。

「いつか本当に、その日が来たらーーー」

吉良は幽霊になった自分が、土の下で永遠に恋人の髪を握りしめながら蹲る姿を想像した。勿論、肉の身体を持たない幽霊ならばいつまでもそんな暗いところへ留まる必要などないことは分かっている。すぐにでも出てきて、恋人の側へ飛んでいくことができるだろう。
しかし今はーーー何故だか吉良は、そんな冷え切った虚ろな光景しか思い描くことが出来なかった。



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海野ヒレ

Author:海野ヒレ
生き物大好き:海野ヒレ

pixiv: http://pixiv.me/umino-hire

twitter: https://twitter.com/umino_hire

身分:腐海の底で汚泥を啜る大学生。これでも医学生よ!

誕生日:8/4 吉田松陰先生と一緒(旧暦)

血液型:AB型

好きなゲーム:一生不動の一位はサガフロンティア2。異論は認める。

好きな漫画:ほんと色々。オリジナルBL、擬人化、アンソロも読みますモグモグおいしいおかわり!百合も逝ける。でも大まかに言うとギャグは大体好きみたいよ。

属性:自然発生型腐女子。小説メイン、イラスト少々にて活動中。拍手、コメントを貰うと喜びにくるいもだえるのだ。

特技:マイナーなジャンル・キャラ・CPばかりに熱烈な愛を送る。時々切ない。

好きなものごっちゃで詳しく:銀魂、サガフロ2、ダンガンロンパ、ギャグマンガ日和、+チック姉さん、ジョジョの奇妙な冒険(3部)、クロノクロス、ジルオール、ドリフターズ、モノノ怪、さらいや五葉、魔法少女まどか☆マギカ、モンハン、討鬼伝、アサシンクリード、フロンティアゲート、牧場物語、聖剣伝説LoM、FFXなど

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