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  • ものはためし(ジョルノ×フーゴ 恥パ後 R-18) 

    category:JOJO二次創作小説

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こんにちは。


今回はジョルノ×フーゴで恥パ後の設定になります。かなり性描写が濃いのでR-18とさせて頂きました。メインはエロ。ジョルノがフーゴを弄り倒してます。結構えげつないです。目隠して延々玉責めとかそんなレベルです。ジョルノが弄り過ぎたせいでフーゴが若干Mに目覚めてしまった感が・・・。
一応「秘匿未遂」「これからのたのしみ」の続編となりますが単品でも読めます。このシリーズ(と言えるかは微妙ですが)では基本的にジョルノがフーゴを色々な方法で弄り倒します。愛はある。多分。他CPの合間にちょこちょこ書いていく予定です。


↓それでは小説はいつも通り追記に格納



ものはためし



書類整理のため、フーゴはパッショーネ本部にあるジョルノの部屋を訪れていた。ジョルノはフーゴと違って毎日ここへ来ている訳ではないので、ジョルノが居る間に済ませてしまわないといけないことも多い。書類整理もその一端だ。ボスが目を通さないといけない物を選別しジョルノに直接手渡すという単純なものだが、部下の報告書や会計関連の書類、別組織の関係者から送られてきた文書などを全てひっくるめてとなると、その量は膨大だ。現在パッショーネは情報管理の半分を電子データで行っているものの、サインが必要な物などまだ紙の書類に頼っている部分も多い。溜めておくと後が面倒なので、フーゴは毎日暇を見つけてはその作業を進めている。

「・・・何ですか?」

フーゴはいきなり真っ暗になった視界に動じることなく、背後の人物に声を掛けた。今日もジョルノの部屋のソファーに座って、低いテーブルの上にある書類の束をせっせと読んでいたところ、急に後ろから手で目隠しをされてしまったのだ。勿論手の主はジョルノである。男にしてはしっとりとした繊細な手がフーゴの目元を覆っていた。

「視界を遮られると他の感覚が鋭くなるそうですね」

フーゴの質問に答えることなく、ジョルノは勝手に喋り出した。やけに強引な話の始め方に、我らがボスは何か言いたいことがあるらしいと踏んで、フーゴは仕方なく一旦書類をテーブルの上に置く。視界が遮られているためその動きも手探りだったのだが、どうやら書類は上手くテーブルに載ってくれたらしい。紙の束が床に舞い散るような音はしなかった。

「ええ、まあ・・・一般的にはそう言いますけど」
「どうです?今、そんな風に感じますか?」

途端、耳元に生温い風が吹き付けてきてフーゴは思わず声を上げて身震いした。頭の上辺りからジョルノのくすくすと笑う声が振って来て、フーゴは自分でも良く分からないまま些か機嫌を損ねる。

「やっぱり本当みたいですね」
「・・・それで何が言いたいんですか?」

声を棘つかせたフーゴのことなど少しも気にすることなく、ジョルノは滑らかに言葉を並べていく。

「ちょっと試してみたいことがあるんですよ。最近フーゴも慣れてきたようですから、そろそろ新しいことをしてみたいと思って」

ジョルノはようやく両手を離して、フーゴの視界を解放した。飛び込んできた光に目を瞬かせながら、フーゴは先ほどのジョルノの言葉を考える。『慣れてきた』、『新しいこと』?どれだけ首を捻っても、ジョルノが一体何のことを言っているのか、フーゴには皆目見当もつかない。

「何のことです?」
「おや、分かりませんか?あなたはとても賢いのに」

ジョルノは無邪気な顔でフーゴに笑いかけた。

「夜の事ですよ。ついこの前も一緒に遊んだばかりじゃあないですか」

ジョルノはソファーを回り込んでフーゴの隣に腰掛けた。ぴったりと身体を寄せて来たジョルノを不審に思ったフーゴはさり気なく身を引こうとしたが、するりと腰へ回ったジョルノの腕に阻止されてしまう。フーゴが引き攣った顔をジョルノへ向けると、ジョルノは嬉しそうに柔らかい笑みを返した。

「夜って・・・まさか・・・」
「ええ。気持ち良かったでしょう?」

可愛かったですよ、フーゴ。
ジョルノは微笑んだまま、驚くほど自然な仕草でフーゴの頬に口づける。フーゴは頭に血が上っていくのを必死で抑えた。フーゴの自慰に偶然かつ強引に居合わせてからというもの、ジョルノはその『手伝い』と称してフーゴを性的に弄ぶ行為に一種の喜びを見出してしまったらしい。―――この悪魔め・・・!忠誠を誓った上司に吐く言葉とは思えないような悪態を胸の内で叫びながら、フーゴは自分でも分かるほど怒りと羞恥で顔が火照るのを感じた。しかし、ジョルノはそんなフーゴのことなど全く意に介する風もなく、勝手に話を進めていく。

「でもいつも同じやり方じゃあ、フーゴもつまらないでしょうし・・・。何か新しいことを考えた方が良いと思って、色々調べたんです。そうしたら思ったより沢山やりたいことが見つかってしまって」

そんなことを調べる暇があるなら真面目に仕事をして欲しいところだ。脱力したフーゴは内心毒を吐きながらも、もう抵抗する気力を失っていた。

「物は試しっていうでしょう?だから早速今日から順番にやってみようと思うんです」
「はあ・・・」

フーゴが適当に相槌を打つと、ジョルノは撫でつけるようにフーゴの髪を指で梳いてから、もう一度頬にキスを落とす。これで相手が年頃の女性ならジョルノに惚れ込んでしまうところだろうが、生憎フーゴは男である。胡散臭そうな目でジョルノを睨むばかりだ。

「ああ、今晩が楽しみです」

ジョルノはそんな冷たい視線をものともせずにソファーから立ち上がって自分の椅子へ座ると、素直に机の上の書類に向かう。

「時間は有れば有るほどいいですからね」

早く片付けてしまいましょう、とジョルノは鼻歌まじりで書類にペンを走らせる。フーゴはそんな上司の様子に溜息を吐きながらも、なんとか頭を切り替えて自分のやるべき仕事へと戻っていった。

その夜。
仕事を終えたフーゴはいつもの仮眠室でシャワーを浴びた後、普段通りの寝間着を着てベッドへ向かった。初めてジョルノとこの奇妙な戯れをすることになったのもこの部屋である。以来ジョルノと『遊ぶ』時はいつもこの部屋のベッドを使用していた。

この仮眠室は鍵を掛けられるようになっており、パッショーネでもデスクワークを多く割り振られているフーゴが独占的に使用して良いと決められているものだ。他にも何人かそれぞれ専用の仮眠室を持っている人間が組織には存在するが、その全ての部屋を開けることが出来るマスターキーを所有しているのはこのパッショーネのボスであるジョルノただ一人である。
最も彼のスタンドの能力からすれば部屋に入るのにキーを用いる必要はないのだが、ここはスタンド使いでない一般の人間も出入りしているため、便宜上目に見える形としての鍵はそれだけで意味を持っていた。鍵を所有することで、ジョルノは自分がスタンドを使って個人の部屋に出入りしないことを明示し、また同時に部下の全員に鍵を使う方法以外で部屋を出入りすることを禁止したのである。これはスタンドを持たない一般人の構成員を守る意図があり、ひいてはジョルノ自身のプライバシーを守ることにも繋がっていた。ジョルノがドアに一つ鍵を掛けるだけで、いかなるスタンドを持つ部下であっても、鍵を持たない限りはその扉を開けることができないのだ。万が一鍵を使う以外の方法でドアが破られた場合、ジョルノは迷わず侵入者を敵とみなして攻撃することを宣言しており、また部下も同様にそれを許可されていた。

初めてジョルノに自慰を見られた日、フーゴはジョルノの持つマスターキーのことをすっかり忘れていた。そのせいで行為の真っ最中に部屋へ乱入されるという事態になった訳だが、それもジョルノが返事のないフーゴを心配した末の行動である。
現在はジョルノの要望により誘いを受けた日はドアの鍵を掛けない取り決めになっていた。どうせ来ることが分かっているのに、いちいちジョルノが鍵を開けなければいけないのは無駄だというのである。マスターキーを持っているにしても、規律に反する使い方(マスターキーの使用が認められているのは緊急の場合のみである)はそう頻繁にしたくないというのが本音だろう。誰かに見られれば、信用を落とすことに繋がりかねない。確かにジョルノの主張は筋が通っているし、どのみちジョルノが来るまでは他の誰かに見られて不味いことをするわけでもないので、フーゴはそれを了承した。したがって、フーゴがシャワー室から出るといきなり部屋のベッドにジョルノが腰掛けているという現象も起こりうるようになったのである。―――今現在のように。

「・・・早かったんですね」

いきなり目の前に現れた上司の姿を見たところで、フーゴも今更驚いたりはしない。フーゴは濡れた髪を首に掛けたタオルで拭きながら、無造作にジョルノの隣へ腰掛けた。二人分の体重を受け止めたベッドのスプリングがぎしりと軋む。部屋の電気はすでに落としてあった。ベッドサイドの電灯が唯一の光源だが、それも今は消灯直前まで絞られている。

「仕事を早めに切り上げたんです」

ジョルノがフーゴの寝間着の襟に触れた。自慰をしていた時とは違って、寝間着のボタンはきっちりと襟元まで留められている。

「フーゴは几帳面ですね」

どうせ脱ぐのに、というジョルノにフーゴは肩をすくめて見せた。

「こんなに早いと思わなかったので」
「どっちにしたって脱ぐのは同じでしょう。・・・それとも僕に脱がせて欲しかったんですか?」
「まさか。自分でやりますよ」

ボスにそんなことをさせるなんて恐れ多いですから。少しおどけたように言ってジョルノの指から逃れると、フーゴは寝間着のボタンに指を伸ばした。ジョルノはぱちぱちと瞬きした後、フーゴの手を遮るようにやんわりと掴む。

「冗談ですよ、フーゴ。僕にやらせて下さい」
「でも・・・」
「いいから、あなたはじっとしていて。僕はこういうことは自分でしたい性質なんです」

ジョルノは微笑んでいるが、その言葉には有無を言わせない響きがある。フーゴは頷くと、大人しく腕を下ろしてジョルノに身を任せることにした。昼間はあれほど抵抗していたフーゴだったが、何故かベッドへ来ると何故かその反抗心も萎えてジョルノの言う通りになってしまうのだ。フーゴはそれが腹立たしくもあり、不思議でもあった。ジョルノには何か人を思い通りに傅かせてしまう、妙な力があるとしか思えない。
そんなことを考えている内にも、ジョルノは手際よくフーゴの寝間着を脱がせていった。あっという間にフーゴは下着以外何も身に着けていない状態になる。何度も繰り返している行為だが、まだ少し気恥ずかしさが残っていた。何せフーゴはこれから一糸纏わぬ姿になるというのに、ジョルノは上着一つ脱がないのである。不公平感が拭えないが、フーゴはそれを指摘する気にはなれなかった。そもそも身体を繋げる訳ではないので、ジョルノが服を脱ぐ意味がないのだ。

「それじゃあ、横になって」

医者が患者を診察するような口ぶりに、フーゴは羞恥心も忘れてつい笑い出しそうになったが、素直にジョルノの言葉に従ってベッドへ横たわった。落ち着かない気持ちで次は何をされるのかと天井を眺めていると、ベッドの縁へ腰かけたジョルノが整った顔を近づけるようにフーゴを覗き込んでくる。ジョルノはフーゴの頬に手を伸ばして白い指先で擽るように撫でると、おもむろにポケットから何かを取り出した。

「僕が昼に言ったことを覚えてますか?」
「・・・新しいことを試してみたいって話ですか」

フーゴがジョルノを見上げると、ジョルノはくすりと笑って首を振った。

「まあ、その『新しいこと』の一つではあるんですけどね。そうじゃあなくて」

ジョルノは右手をあげて、先ほどポケットから出したものをフーゴに見せる。その白い手には真紅のスカーフが握られていた。

「視界を遮ると人間は他の感覚が鋭くなるって話です」
「ああ・・・覚えてますよ」

フーゴは頷きながら、これから自分がされるであろうことをすでに理解していた。おそらくジョルノはそのスカーフでフーゴの視界を奪うつもりだ。

「目が見えない状態であなたがどれだけ感じるのか・・・見てみたいんです」

不安げな顔をしたフーゴをあやすように、ジョルノはフーゴのまだ濡れている髪を撫でる。フーゴは落ち着きなく視線を彷徨わせた後、覚悟を決めてジョルノのスカーフに目を戻した。スカーフは暗がりでも分かるほどの滑らかな艶を持っている。それだけ上質な生地を用いているのだろう。そんな高級そうな物を、こんなことに使って良いのだろうか・・・。フーゴは他人事ながら心配になった。

「最初はちゃんと見える状態でしますから、安心してください」

ジョルノはフーゴの髪に触れた右手をするすると這わせるように下ろしていく。頬を辿り、首筋を撫で、鎖骨を辿って胸をなぞる。くすぐったいだけの刺激にフーゴは身を捩った。ジョルノはフーゴの額や頬、首筋に音を立ててキスを散らしながら、右手でごく緩やかに平らな胸を撫でまわしている。やがて柔らかい唇が耳に押し当てられた。

「あ・・・ふ、」

厚みのある唇が耳たぶを食み、生温い舌がぴちゃぴちゃと音を立てて耳の裏をなぞる。耳を舐められる合間にもジョルノの熱い息が掛かって、フーゴはその度にびくびくと首を反らした。耳の穴に舌を挿し込まれてぐちゅぐちゅと音を立てられると、聴覚ごとジョルノに犯されているような気がする。

「フーゴは色んなところが敏感なんですね」

笑みを含んだジョルノの声に、フーゴは思わず唇を噛んだ。こんな淫らな身体が自分の物だとは信じたくない。フーゴは懸命に首を振って否定した。しかしジョルノは的確にフーゴの理性を追いつめるような言葉を選び、フーゴの奥底に眠る欲求を揺さぶってくる。

「ここ、触ってもないのにもう尖ってますよ。・・・弄ってあげないと可哀想だ」

ほら、とジョルノの指先がフーゴの胸の突起をつつく。瞬間、フーゴは薄く開いた唇から震えるような息を吐き出した。

「ふぁっ、あ、」
「ふふ・・・もう少し強い方が良いですか?」

フーゴは淫乱だから。
初めてジョルノにその言葉を囁かれた時、フーゴはショックの余り声も出せなかった。あまりに情けない姿に呆れられてしまったのではないかと胸を痛めたこともある。しかし回数を重ねるにつれ、フーゴはこれがただのジョルノの戯れであることに気付いた。ジョルノはフーゴを貶めるようなことを言いながら、いつも壊れ物を扱うが如く細心の注意を払ってフーゴの身体を愛撫しているようだった。そして、その眼には決してフーゴを軽蔑したり憎悪したりするような光は見られなかったのだ。
次第にフーゴの身体は、いかなるジョルノの言葉も性的な快感を得るための一種の興奮剤として受け入れるようになっていった。認めたくはないが、フーゴはジョルノに貶められるような言葉を吐かれる度、ジョルノに支配されている自分の姿を想像しては心の底で歪んだ恍惚を覚えていたのである。―――本当に自分はジョルノの言う通り淫らで、快楽に流されやすく、誰かに押さえつけられて甚振られることを望んでいるのだろうか?フーゴはこれが言葉責めというプレイの一つに相当する行為であることを知っていた。そしてそれが精神的に虐げられ、組み伏せられることを好む人間に対して行うものであるということも。そのような変態じみた性質を自分が持っていたというショックは少なからずある。しかしフーゴにとって、その性癖のために自分が精神の根幹からジョルノに囚われ、溺れていくことの方がずっと恐怖であった。ジョルノに依存していく自分が、この脆く崩れやすい関係の先にどうなってしまうのか想像もしたくない。人間の貪欲さは残酷だ。本物を知ってしまった今、もう以前のような想像だけでこの身体が満足するとは思い難い。そのうち、夜毎足りない熱に身体が疼くようになるだろう。そうしたら自分は―――

「うあっ・・・!」
「今考え事をしていたでしょう、フーゴ。いけませんね・・・もっと集中してください」

急に胸の突起を強く捏ねられ、フーゴは胸を突き出すように仰け反った。ジョルノはシーツの上でびくりと跳ねた身体を面白がるように見下ろしている。ジョルノの指先は容赦なくその小さな粒を嬲った。ぴりぴりと痺れるような快感がフーゴの胸から下肢へ電流のように走ったが、片方の突起を弄られただけではもどかしさと物足りなさの方が勝る。ジョルノの方へ顔を向けて視線だけで訴えると、ジョルノは応えるようにほんの少しだけ目を細めた。

「もう我慢できないんですか?」
「う、・・・う・・・」

首を傾げるジョルノに、フーゴはまた唇を噛む。羞恥で頭がおかしくなりそうなのに、身体は勝手にこくこくと頷いていた。ジョルノは素早く靴を脱いでベッドへ乗り上げると、フーゴの腹に跨るように陣取った。それから少し身体を下にずらし、ジョルノはフーゴの胸へゆっくりと顔を近づける。

「ひぅ、う、あ・・・」

ぴちゃり、と音を立ててジョルノの舌がフーゴの胸に触れた。舌は突起の周りの薄い皮膚ばかりをぐるぐると撫でまわして、一向に触れて欲しい所へ届く気配がない。フーゴは殆ど無意識に身体を捩ってジョルノの舌を追いかけていた。ジョルノへ差し出すように胸を反らし、思うように与えられない刺激を求めて擦り付けるような仕草を繰り返す。

「ん、んっ、・・・っあ、なんでっ、ぇ・・・」

しかしどれだけ身体を揺らそうとも、ジョルノの舌は巧みに動いてフーゴの胸の突起をことごとく躱してしまう。

「フーゴはいやらしいですね。そんなに舐めて欲しいんですか?プライドの高いあなたが自分で動くなんて・・・随分積極的だ」
「そんな・・・ぁっ、ち、ちが、」

からかうようなジョルノの言葉に、フーゴは首を振った。乾き始めた髪が枕に弾かれてぱらぱらと音を立てる。違う。自分はそんな人間ではない。だがフーゴは心のどこかでジョルノの言葉を肯定していた。その通りじゃあないか。もう一人の自分の声が頭の中で響いて、フーゴは目に涙を浮かべる。元々自分はこんなふうではなかった。ジョルノに好き勝手に弄ばれても、それに抵抗したり、強がる言葉を吐くことぐらいは出来ていた。それが今はどうだ。逆に自分から嬲って下さいと懇願しているようではないか。自分はもうすでに、戻れないところまで来ているんじゃあないのか?

「・・・今日は考え事ばかりですね、フーゴ」

ふと我に返ると、先ほどより少し憂いを帯びたジョルノの目がフーゴの顔を覗き込んでいた。

「ジョジョ・・・」

薄く張った涙の膜を散らすように何度か瞬きをして、フーゴは許しを請うようにジョルノを呼んだ。ジョルノはフーゴの目元に指を伸ばし、僅かに滲んだ涙を優しく拭う。

「少し意地悪しすぎましたか?」
「いえ・・・」
「あなたを傷つけたり、怖がらせたりしたい訳ではないんです」
「分かっています、ジョジョ」
「そう、」

良かった。
ジョルノはゆっくりと胸に顔を近づけると、音を立ててつんと尖る突起に口づける。

「あっ・・・うぐッ!!」

柔らかく触れた唇を感じた直後、フーゴの身体は電気が走ったかのように跳ね上がった。目線を下げれば、片方の突起が周囲の薄い皮膚ごとジョルノの口内へ引き入れられているのが見える。ぬるぬると熱い舌が突起を捏ねまわす感触に、フーゴは鳥肌を立てた。出来るだけ声を抑えようとしているのに、息継ぎのたびジョルノが戯れ半分で歯を当てるため、だらしなく開いたフーゴの口からはひっきりなしに喘ぎ声が漏れる。

「んんっ、あ、はぁ・・・あっ・・・」

耐えきれずに腰を揺らすと、ジョルノはもう片方の胸の突起を空いている手で摘まみ転がす。細い指先は緩急をつけてその突起をしごき上げ、舌の動きと連動するようにそこを弄んだ。

「あ、っふ、ああァ・・・!」

フーゴは脳が溶かされたように思考が働かなくなるのを感じた。息をするのが精一杯で、他のことなど何も考えられない。ジョルノがようやく口を離す頃には、胸の突起は左右ともすっかり充血して、切なげにじんじんと痺れていた。そのうちの片方はぬらぬらと唾液に濡れ光り、それが酷く卑猥に映る。

「さて、それじゃあそろそろ」

ジョルノはさらに身体をずらしてフーゴの足を押さえ込むように跨ると、フーゴの胸に乗せた両手をするりと下腹へ滑らせた。くすぐったさに身を震わせると、ジョルノは何かに気を取られたように腹へ視線を向ける。身体を倒してフーゴの臍に口づけたと思ったら、気付いた時にはぬるりと挿し込まれた舌が臍を掘り返すように蠢いていた。

「ふう、う・・・っん・・・」

うっすらと浮き出た腹筋が収縮する様を見て満足したのか、ジョルノはようやくフーゴの下半身に目を戻す。明らかに盛り上がっている下着の中では、フーゴの幹がジョルノの刺激に反応してすっかり反り返っていた。その膨らみの上部には、ぽっちりと色の濃い染みが出来ている。

「ふふ、もう濡れてますよ」

また下着を汚してしまいましたね、と笑って、ジョルノはその染みの上を指先でかりかりと撫でた。

「んく、あ、あ、ふぁ・・・っ!」

敏感な先端の括れを弄ばれて、フーゴは腰を跳ねさせた。ジョルノはびくびく反応するフーゴの腰を押さえつけて、下着の上からゆるゆると刺激を与え続ける。染みはまた少し広がって、前よりも湿り気を増した。

「ああっ、あ、も、やぁっ・・・あ・・・!」
「うーん、嫌がっているようには見えませんけどね・・・。まあでもこれ以上下着を汚すのもなんですし、そろそろ脱ぎましょうか。フーゴ、腰を少しだけ上げて貰えますか?」
「ん・・・う」

上手く力が入らない腰をなんとか持ち上げると、ジョルノは手慣れた動きでフーゴの下着を太股までずり下げた。曝け出された下半身は思った通り硬くなって腹に付くほど反り返り、先走りを滲ませた先端の口はひくひくと震えている。ジョルノは検分するようにフーゴの幹を根本から先までなぞり上げ、真っ赤に腫れている先端部のぬめりを指先に絡ませた。ジョルノはぴとぴとと一定のリズムで敏感な鈴口へ指先を押し当てる。フーゴはやり場のない快感にもがきながら、脳がなけなしの理性ごと蕩けていくのを感じた。

「ひぅ!あ、あ、んっ、やぁ」

与えられる刺激に従順になったフーゴは、もう羞恥を感じることもなく腰を突き出す。フーゴが腰を揺する度に反った幹もふるふると揺れ、重力に従って零れて来た先走りに濡れていった。もっともっと刺激が欲しい。新しく湧いてきたぬめりが鈴口を弄るジョルノの指を汚している。しかしジョルノは不意に手を引いてしまった。中途半端に昂った精神が解放を求めて燻る。

「あっ、あ・・・な・・・やだ、ぁ・・・」

離した先端の代わりに、ジョルノは幹の下の袋へ触れた。本能的に触られると抵抗できなくなるそこを確かめるように撫で回されて、フーゴは思わず太股を震わせる。気持ちいいというより、ひどくくすぐったい。身体が反射的に丸まって声を上げてしまうような、浮遊感を伴った奇妙な感覚だ。ジョルノの白い指がすべすべした表面を這う度に、背中まで鳥肌が立った。

「んあっ、ひぁ、んっ!」
「・・・フーゴ、そろそろ『これ』しましょうか」

ジョルノはフーゴの目の前にひらひらとスカーフをちらつかせた。すっかり蕩けた目でそれを見上げると、ジョルノは手を伸ばしてフーゴの頬を優しく撫でる。

「その目が見られなくなるのは残念ですが・・・今だけは仕方ありませんね」

独り言のように呟いて、ジョルノは一度広げたスカーフを折りたたみ始めた。その間、フーゴは落ち着かない気持ちでもぞもぞと太股を擦り合わせる。スカーフは目隠しをするために長細く整えられ、幾重にも重なった上等な布地は少しの光も通さないように見えた。

「スカーフは自分で取らないように。痛いことはしませんから、安心してください」

ジョルノは手早くスカーフをフーゴの目に巻き付けて、その両端を頭の後ろで結ぶ。どういう結び方をしているのか、スカーフは目の位置でしっかりと固定されていて、少し頭を振った位ではずり落ちてくることも外れることもなさそうだ。厚い布地は思った通り、この程度の部屋の光は全く通さない。真っ暗な中でシーツが擦れる音だけが微かに響いていた。

「結んだところは痛くありませんか?」
「はい・・・」
「目は?」
「大丈夫、です・・・」

首を振ると、ジョルノの手がそっとフーゴの前髪を掻き上げて撫でつける。見えないというのはそれだけで恐怖を感じるものなのだな、とフーゴは身を持って感じていた。ジョルノはどこまでも自分の身体を気遣ってか丁寧に扱ってくれているし、痛いことはしないと約束もしてくれた。今何もしてこないのは、フーゴが落ち着くまで待っているからだろう。しかし、それでも次に何をされるのか分からないという不安は常にあった。無防備に裸で横たわり、これから慣れない刺激に身を任せるのだ。どこに触れられるかも分からない状態で・・・。

「もっと身体の力を抜いてください」

ジョルノは仰向けになったフーゴの両足首を掴むと、膝を立てさせて脚を大きく開いた。声のする方向からして、ジョルノはフーゴの真下に居るようだ。気配からして、開いた脚の間に潜り込んできたらしい。相手の位置が分かるということは、段々感覚が鋭くなっているのだろうか?もう少ししたら、目が見えなくても色々なことが分かるようになるかもしれない。そういえば、空調の微かな音も先ほどよりはっきり聞こえるようになってきたような気がする・・・。真っ暗闇の中そんなことを考えていると、急にジョルノの指先がするりと滑るようにフーゴの内股を撫でた。

「ふあっ!」

突然のことにフーゴは飛び上がりそうなほど反応してしまう。

「そろそろ慣れてきましたか?他の感覚が敏感になってきているみたいですが」
「ん・・・」

つつ、と今度は腰骨をなぞるように指先が這わされる。感覚がどれほど鋭くなっても、身体の何処に触れられるかまでは分からない。期待と不安が混ざり合って息が上がる。

「今日はここで遊ぼうと思ってるんです。まだちゃんと感じるようになるには時間がかかるかもしれませんが・・・要は慣れですから。根気よく続けていれば、ちゃんとここでも気持ちよくなれるそうですよ」
「なっ・・・そ、そこ・・・って・・・!」

ジョルノがやわやわと揉んでいるのは男性の急所とも言える場所である。体外にぶら下がった内臓であり、非常にデリケートな器官だ。ジョルノは痛くはしませんから、とどうにも信用ならない言葉を吐きながら、フーゴの袋を手の中で転がしていた。

「うう・・・」

ぞわぞわした奇妙な感覚が腰を這い上ってくる。目隠しのせいで急所を握られているという恐怖がますます煽られた。といっても、ジョルノはまだ至極丁寧にそれを扱っている。指先で表面の皺を伸ばすように撫でたり、重みを確かめるように下から包み込んだりと、特に手の中のものへ危害を加える気配はない。

「なんだか不思議な感じがしますね。自分のだってあまり見たことがないのに・・・こんなふうに他人の『これ』を触る日が来るだなんて」

ジョルノの指が少しだけ皮を摘まんで引っ張った。目の見えないフーゴは伝わってくる感覚だけでその様子を想像する。ジョルノの白い指が自分のそれを弄んでいる。柔らかい袋はその動きに合わせて形状を変えているだろう。細い指は袋の中にある二つの実をこりこりと追い掛け回した。放出を求めてぷっくりと弾力を持ち、せり上がるそれを鍵盤のように軽く弾かれる。これは気持ちいい、のだろうか。フーゴの足が捩れてシーツの上を踊る。

「ああ・・・あ・・・」

目が見えない状態で急所に触られている。圧倒的に支配されているという感覚が、フーゴの脳髄を灼いた。

「なるほど・・・」
「ん、んっ」

突然動きを止めた指に、フーゴは腰をくねらせた。シーツと肌が擦れる感触さえもどかしい。焦らされるだけ性感が煽られることをフーゴは知っている。今は早く続きが欲しかった。

「すごいですね、視界を遮るだけでここまで感度が上がるなんて。小細工とはいえ、なかなか侮れないものがある」

冷静な分析をするジョルノはなかなか次の刺激を与えてくれない。淫らな期待だけが高まり、全身が震える。鈴口から湧き出たぬめりが幹の根本まで伝う感触に背筋が戦慄いた。元々フーゴは先走りが多い方ではなかった。一人で慰めるとき、先端の窪みから溢れるほどの量が出たことはない。ジョルノとこの遊びをするようになってから、フーゴの身体はやけに敏感になっていた。―――今日はいつにも増してその傾向が激しい。

「ここまで濡れてる・・・」

ジョルノは袋と幹の間をちょんとつついた。くふん、と鼻を鳴らしたフーゴは、妙な感覚に眉を寄せる。

「・・・あっ・・・?」

やけに熱い息が足の付け根に掛かる。袋と幹の間にあるものは、いくら先走りに濡れているとはいえ、やけにぬるぬると抵抗なく動いていた。生温い感触・・・これは指だろうか?次にその柔らかいものに幹の根本を押し上げられて、フーゴはその正体を理解した。

「やっ、あ゛あーーーッ!や、だ・・・っやめ、あ・・んぁあッ!!」

ジョルノの舌が容赦なく垂れた先走りを舐めとり、薄い皮膚をまさぐっている。足の指が丸まり、両手は快感に耐えるためシーツを握りしめる。フーゴは舌による愛撫に極端に弱かった。ジョルノの舌が敏感な所へ触れる度に、いつも骨が軋むほど背を反らして喘いだ。

「んんっ・・・あ、あ、ふあ、」

ジョルノはわざとぴちゃぴちゃ音を立てて幹の根本を舐めていたが、おもむろにそこから口を離すと、フーゴの両足を腹に付くほど折り曲げた。自然と腰が浮き、尻が持ち上がる。見なくとも分かる自分の痴態にフーゴは赤面した。尻の奥の窄まりまでジョルノの眼前に晒されていることを想像すると、脳髄が沸騰しそうだ。しかしフーゴはこの姿勢になることを拒絶できなかった。浅ましくひくつく自分のそこを暴かれるイメージに目が眩んで、触られてもいないのに窄まりが収縮する。そこを舌で触ってほしい。舐め解したそこを、指で弄ばれたい。普段されていることが欲求となって想像を塗り潰す。

「あぁア・・・っ!」

ようやくねっとりと後孔を舐め上げられた時、フーゴは真っ暗なはずの視界がチカチカと赤く染まるのを感じた。尖った舌先が丁寧に窄まりの皺を数え、中心の穴を解す。フーゴがすすり泣きのような喘ぎを漏らすと、ジョルノはその度に優しく後孔を吸い上げた。ぬくぬくと入口の辺りを舌が出入り出来るようになると、フーゴはジョルノの指を待ち望んだ。ジョルノは大抵この後指を挿し込んで、内壁をなぞりながらしこりを押し上げてくる。この前立腺で得る快楽を、フーゴはジョルノに弄られるまで経験したことがなかった。一人でしていた時も後ろは使っていたが、あくまでジョルノの指が挿れられているという想像を愉しむための行為であり、後ろそのもので快感を得ようしていたわけではない。強すぎる刺激に初めは恐怖すら感じたものの、今やフーゴはその腰が砕けるほどの快感にすっかり憑りつかれていた。きゅう、と急かすように一際大きく窄まりが引き絞られる。

「今日はこちらはお休みしましょう」
「え・・・あ、・・・なん、で・・・」

しかしジョルノはフーゴの期待を裏切って、持ち上げた両足を下ろしてしまった。立てた膝を大きく開かされたせいで、フーゴは再び羞恥を感じる。

「・・・挿れて欲しかったですか?」

でも今日はこっちを触って上げたいんです。ジョルノは再びくにくにと袋を弄る。フーゴは急に触られたことに驚いて、びくりと肩を跳ねさせた。

「ひぁっ!」
「ああ、ごめんなさい。痛かったですか?」

ふるふるとフーゴが首を振ると、ジョルノは安心したように息を吐いた。

「やっぱりいつもより量が多いですね。目隠しのおかげでしょうか」
「んっ・・・」

ジョルノはフーゴの袋に垂れた先走りをぬるぬると指先で辿った。それから少し衣擦れの音がして、内股に掛かる熱い息にフーゴは僅かに腰を震わせる。与えられる快楽の予感に心臓の鼓動が速くなった。柔らかい唇が色々な方向から袋を啄み始めた時、フーゴは悶えるようにシーツの上で身を捩らせた。温い舌が二つの実を袋の上から確かめるように追いかける。ようやく解放されたかと思えば、片方ずつ口の中に収められて熱い口腔内で飴のように転がされた。掠れた声を上げて、反射的にフーゴは脚を閉じようとしてしまう。すると内股が何か温かくて柔らかいものに触れた。両股で挟み込むような形になり、それ以上脚を閉じることができない。ちくちくと刺さる髪の毛の感触で、フーゴは自分がジョルノの頬を太股で挟み込んでしまったのが分かった。

「・・・最後は口でしましょうか」

苦笑いを含んだ声で囁くと、ジョルノは反り返ったフーゴの物を根本からそっと舐め上げた。音を立てて先端にキスを落とす。思い切り奥まで口に含まれると、ぐちゅぐちゅ音を立ててしゃぶられた。フーゴはジョルノの口淫に激しく乱れ、頭を枕へ擦り付けるように仰け反る。と、いきなり目の前が仄明るくなった。唐突に広がった視界に、フーゴは目を瞬く。どうやら、あれほどしっかり固定されていたスカーフが外れてしまったらしい。眩暈にも似た奇妙な感覚とたたかいながら、フーゴは懸命に身体を起こした。

「はぁっ・・・ジョ、ジョっ・・・離して・・・!で、る・・・も、でる・・・からっ・・・!」

もう放出寸前の物をなんとかジョルノから引きはがそうと、フーゴは躍起になっていた。立てた膝の間にジョルノを抱えたまま、前屈みになってふうふうと息を吐く。足の間を覗けば、自分のものを口いっぱいに咥えこんだジョルノと目が合って意識が飛びそうになった。初めて直視してしまった上司の口淫に脳はパニックを起こしかけている。しかしフーゴはなんとか気を保ってジョルノの頭を掴み、びくびくと戦慄くそこから引き離そうとした。もう本当に限界だ。

「あ・・・あっ・・・」

反射的に体が丸まって、手が震える。口の中から引き抜いてしまいたいのに、本能が解放を求めて小刻みに腰を揺らしてしまう。ジョルノは口の中に幹を咥えこんだまま一瞬だけフーゴへ笑いかけると、片手を伸ばしてフーゴの目を覆ってしまった。また視界が暗闇に呑まれたと思った瞬間、フーゴのものは根元から激しく吸い上げられた。先端の割れ目には舌がねじ込まれ、敏感な粘膜の内側まで擦り上げられる。

「っあ、あ゛あ゛あ゛ーーーーーッ!!」

丸められていたつま先がぴんと反り返り、全身が硬直する。白い熱が何度にも分けて吐き出される度、ジョルノの口の中でフーゴのものがどくどくと跳ねた。暗闇の中、神経が灼き切れるほど強烈な快感がフーゴを貫いている。放出が終わっても、衝撃の余韻で身体がひくひくと痙攣していた。背中は丸まっているのに首だけが喘ぐように反り返って、はしたなく開いた口からは溢れた唾液が顎を伝っている。

「は、あっ・・・はあ・・・は・・・」

気付くとフーゴはジョルノを髪を握りしめたまま、ベッドの上で身体を丸めるように座り込んでいた。ジョルノはこくんと小さな音を立てて口の中の物を飲み込むと、まだ髪を掴んでいるフーゴの手をそっと外してベッドへ起き上がる。フーゴの惚けたような顔を見てジョルノは小さく笑うと、フーゴの目尻に滲んだ涙を丁寧に舐めとった。

「あ・・・」
「気持ち良かったですか?」

フーゴはばったりとベッドへ倒れ込むと、シーツの波に顔を埋める。何と返したらいいのか迷って、結局口をついて出たのは誰に向けたのかも分からない悪態だった。

「馬鹿じゃねえの・・・」
「ひどいなあ」

これでも僕だって頑張ってるんですよ、色々。ジョルノはフーゴの髪を撫でると、隣に寝転んでシーツに埋もれた顔を覗き込んだ。フーゴを見つめるジョルノは珍しく真剣な目をしている。

「本当に良くなかったですか?」
「いや・・・そういうわけでは・・・」

フーゴは気まずくなって、シーツを掴んだままその視線から逃れるように身体を縮こまらせた。

「じゃあ、良かった?」
「・・・あーッ、もう!!」

一頻り足をばたつかせた後、フーゴはありったけのシーツの皺を掻き集めて顔を覆う。視界を覆っていてもジョルノの目がこちらへ向けられているのが分かった。じわじわと顔が熱くなる。・・・まだ返事を待っているのだろうか?フーゴが恐る恐るこくりと頷くと、顔の前のシーツがいきなり剥ぎ取られた。何が起こったのか理解する前に眩しいほどの笑顔をしたジョルノが飛びついてきて、フーゴはぎゃあと色気のない声を出し思わず仰け反る。

「何なんですか、急にっ・・・!?」
「すいません、フーゴ。でも、あなたがそんなに可愛いことをすると思わなくて・・・」

ただでさえ恥ずかしいというのに、ジョルノはしっかりと腰に腕を回してフーゴを離そうともしない。

「今日は僕もここで寝ます」
「はァ!?」

他の部下に見つかったらどうするつもりなんだよ!フーゴはばたばたともがいて、なんとかジョルノの腕から抜け出そうとした。明日の朝、ジョルノが自分の部屋から出ていく所を見られたら・・・。いや、だめだ。何としても見つかってはならない。もしミスタなどにばれたら、何を言われるか分かったものではない。

「だめです!絶対!」
「明け方には自分の仮眠室に戻りますよ。明日も朝から仕事ですし・・・」

だから今日だけ。ジョルノはおやすみなさいと呟いてフーゴの額にキスをすると、フーゴにしがみついたままさっさと瞼を閉じてしまった。と思えば、もう寝息を立てている。フーゴは呆然とジョルノを見つめた後、溜息をついて目覚ましのアラームを早めた。もうこうなったら、この上司を部屋へ戻すことは諦めた方が良い。フーゴは枕元に落ちていたスカーフを適当に畳んでベッドの隅へ押しやる。もう一度溜息を吐いてベッドサイドの電灯を手探りで消すと、フーゴもやがて訪れた睡魔に引きずられるように目を閉じた。

翌朝。
なんとかアラームの時間通りにジョルノを起こしたフーゴは、ジョルノを急き立てるように部屋へ帰した。まだ日も昇らない時間だったためか廊下に人の気配はなく、幸い誰にも見られることなくジョルノは部屋を出て行った。フーゴも一人になった部屋でシャワーを浴びて、仕事をするための身支度を整える。―――これからいつも通りの一日が始まる。鏡に映るフーゴの顔は、いつもよりほんの少しだけ疲れて見えた。

朝の内に始末がついた案件についての報告のため、フーゴはジョルノの執務室を訪れていた。しばらく仕事の話をした後、部屋を出て行こうとするフーゴをジョルノが呼び止める。何事かとフーゴが振り返ると、ジョルノはいやに真面目な顔でフーゴを見つめていた。

「・・・まだ何か?」
「ちょっと気になることがあるんです」

こっちへ、と手招きされ、フーゴは素直にジョルノの目の前へ引き返した。

「昨日、ベッドで何か考え事をしていたでしょう。何か悩んでいることでもあるんですか?」
「ああ・・・」

歯切れの悪い返事に、ジョルノは訝しげな目を向ける。

「どうも気になるんですよ・・・。少し前からずっとその調子だ。昨日は特に」

暫くの沈黙の後、フーゴは躊躇いがちに口を開いた。

「・・・自分じゃないみたいで変なんです」
「『変』?もっと具体的に説明してもらえませんか」
「だからその・・・ジョジョに触られてると・・・いつも通りの自分じゃあいられないというか」

普段なら思いもしないような欲求が湧いて来たり、言われたことに少しも逆らえなくなってしまったり。

「押さえつけられると変に安心するというか、す、すごくしっくりくる、というか・・・」

はっきり言ってしまえば性的な快感に繋がっている訳で。―――こんなところで何を言っているんだろうか。フーゴはだんだん自分が情けなくなってきた。今現在進行形でジョルノの言いなりになっている気がする。これが自分の性癖であるとすれば、もう自分はジョジョから逃れられないのだろう。ジョジョに見捨てられたら・・・もうその時は終わりだ。

「つまりフーゴはマゾヒストの気があるってことですか?」
「ううっ・・・」

頭では分かっていたが、こうもはっきり言われると少々落ち込むものがある。

「あなたは賢いからもう知っているかもしれませんが、『そっち側』の人間には少なからず依存傾向が見られるそうですね・・・」

戸惑いながらもフーゴが頷くと、ジョルノは片眉を上げて口の端を歪めた。

「頭が回るあなたのことだ。大方僕に依存してしまった後のことでも懸念していたんじゃあないですか?」

何もかも見透かされているような気がして、フーゴはぐっと言葉を詰まらせる。

「・・・ああ、それで」

今のは、かまを掛けてみただけだったんですけどね。冗談だったのに、とでも言いたげなジョルノは半ば呆れたような顔でフーゴを見返していた。

「そんなことを心配していたんですか?」
「そんなことって・・・僕は真面目に悩んでたんです」
「でしょうね・・・。安心してください、僕は別にあなたを途中で放り出すつもりはありませんから。それにフーゴ、あなた普段の時は強気なままじゃあないですか。むしろ僕よりサディスティックに見えますよ」
「・・・褒め言葉になってません」

ともかく、とジョルノは長い足を優雅に組み替える。白い手がついと伸ばされて机の上のティーカップを持ち上げた。

「ベッドでだけおかしくなるっていうんなら、それはもうそういう性癖として受け入れてしまった方が楽ですよ。別にいいじゃあないですか、普段はそのままなんですから。誰かに見られる訳じゃあないんですし・・・僕と相性が悪いわけでもないでしょう?」
「それは・・・そうですけど・・・」

フーゴが複雑な気持ちで頷くと、ジョルノは微かに笑みを浮かべて紅茶を一口啜った。

「それにあなたのそういうとこ、結構気に入ってるんです。僕があなたをそういう風に変えたってことでしょう?」

そういうことになるのだろうか。フーゴはなんとかジョルノの言葉を噛み砕いてみるが、どうにも受け入れがたい。未だ眉間に皺を寄せてうんうんと唸っているフーゴに、ジョルノは至極真面目な顔で首を傾げた。

「普段は強気なのに、ベッドではお強請りをしてくるなんて・・・フーゴはやっぱり才能があるんでしょうか」
「は?」

遂に理解不能なことを喋りはじめたジョルノに、フーゴは硬直した。

「僕の理想通りですよ、フーゴ」

ジョルノは少しだけ椅子から腰を浮かせ、首を伸ばしてフーゴの頬へ口づけた。固まったままのフーゴをよそに、ジョルノは椅子に座りなおすと、機嫌よく茶請けのマカロンへ手を伸ばす。

「今夜も楽しみですね」
「なッ・・・な、な、な・・・なん・・・!」

声を詰まらせたフーゴは、思わず抱えていた書類をばさばさと床へばらまいてしまう。よろめきながら後ずさるフーゴを眺めながら、ジョルノは満面の笑みでマカロンを齧っていた。


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ジャンル:アニメ・コミック

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海野ヒレ

Author:海野ヒレ
生き物大好き:海野ヒレ

pixiv: http://pixiv.me/umino-hire

twitter: https://twitter.com/umino_hire

身分:腐海の底で汚泥を啜る大学生。これでも医学生よ!

誕生日:8/4 吉田松陰先生と一緒(旧暦)

血液型:AB型

好きなゲーム:一生不動の一位はサガフロンティア2。異論は認める。

好きな漫画:ほんと色々。オリジナルBL、擬人化、アンソロも読みますモグモグおいしいおかわり!百合も逝ける。でも大まかに言うとギャグは大体好きみたいよ。

属性:自然発生型腐女子。小説メイン、イラスト少々にて活動中。拍手、コメントを貰うと喜びにくるいもだえるのだ。

特技:マイナーなジャンル・キャラ・CPばかりに熱烈な愛を送る。時々切ない。

好きなものごっちゃで詳しく:銀魂、サガフロ2、ダンガンロンパ、ギャグマンガ日和、+チック姉さん、ジョジョの奇妙な冒険(3部)、クロノクロス、ジルオール、ドリフターズ、モノノ怪、さらいや五葉、魔法少女まどか☆マギカ、モンハン、討鬼伝、アサシンクリード、フロンティアゲート、牧場物語、聖剣伝説LoM、FFXなど

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