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  • ファイン・センキュー(アヴドゥル×ポルナレフ 3部)

    category:JOJO二次創作小説

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こんにちは。

今回はアヴポルで3部の間という設定になります。色々と昔のことを考えたり、いつ死んでも良いんだって思っちゃったりするポルナレフと、過去の事も含めてポルナレフを受け入れようとするアヴドゥルの話。ポルナレフの懺悔。二人はまだ付き合ってないです。

TwitterでRTされた分の消化3本目(ラスト)です。Pixivさんで行ったアンケートの結果、CPはアヴポル、設定は3部の旅の間(公式準拠)がそれぞれ一位でしたので、今回はその結果をそのまま反映することにしました。
ご協力してくださった方々、ありがとうございます!多分これから何度かこういったアンケートは行うと思うので、その時はまたご協力してくだされば幸いです。


↓それでは小説は追記に格納


ファイン・センキュー





ホル・ホースに殺されたと思っていたアヴドゥルが合流して数日が経った。
紅海での戦いから色々あったが、なんとかこうしてエジプトに辿り着くことが出来ている。怪我のため花京院が一時的に離れているものの、ここまで誰も命を失うことなく来られたのは幸運だとポルナレフは思っていた。いつ誰が死んでもおかしくない旅なのだ。自分も―――他の仲間も。

夜も更けて、ホテルの廊下には誰も見当たらなかった。静かではあるが、夜特有の耳鳴りや虫の羽音がする。ポルナレフは自室に鍵を掛けると、二つ隣の部屋へ向かった。一瞬躊躇してから、ドアを二回ノックする。声は掛けない。
すぐにドアが開いて、中からもう寝る準備をしていたのか髪を下ろしたアヴドゥルが顔を出した。部屋の明かりは消されているらしく、廊下から差し込む光が部屋の壁に細く線を描いている。アヴドゥルは少し憂いを帯びたような顔でポルナレフを見つめるだけで、口を開くことはない。ポルナレフはその黒い目から逃れるように視線を足元へ落とした。ガリガリと頭を掻いて、言い訳のように呟く。

「どうも寝つきが悪くて」

エジプトに入ってからというもの、ポルナレフは夜になると頻繁にアヴドゥルの部屋を訪れるようになった。勿論アヴドゥルが誰かと同室の時には大人しく自分の部屋で過ごすが、アヴドゥルが一人部屋を取っているとき、ポルナレフは必ずと言っていいほどその部屋を訪ねる。理由は自分でも良く分からなかった。本当に眠れない日もあったし、単純に誰かと話したい気分だったという日もある。良い酒を見つけた日や、女を引っかけることができなかった日、必要な物を切らしてしまった日もあったように思う。その時、何故それがアヴドゥルの部屋へ行く理由になるのか、何故その相手がアヴドゥルでなければならないのかは、ポルナレフ自身にも説明がつかなかった。ただアヴドゥルの部屋へ行き、話をして、寝るときにはまた自分の部屋へ戻るという奇妙な習慣だけがそこにある。

「・・・入れ」

そして不思議なことに、夜な夜な部屋の扉を叩くポルナレフをアヴドゥルは一度も拒んだことがなかった。それどころか、何故ポルナレフが自分の部屋へ来たのかさえ尋ねないのだ。初めてポルナレフがアヴドゥルの部屋へ来た時もそうだった。エジプトに着いて初めてアヴドゥルの部屋を訪れた時、無言のままこちらを見つめるアヴドゥルに、ポルナレフは自らこの部屋のドアを叩いた理由を告げた。それはポルナレフが自分自身に対して言い訳をしているのと同じだった。なにかしら理由を付けて安心しているのはポルナレフ自身で、アヴドゥルはそれがどんな内容であろうと、そんなものには全く頓着していないように見えた。興味がない、あるいは端から聞いてもいないのかもしれない。だからどんな下らない内容でも、何も言わずに部屋へ迎え入れてくれているのだとポルナレフは思う。それでも、あれこれと詮索されるより、その方がずっと気は楽だった。

「適当に座ってくれ」

部屋へ入ると、アヴドゥルは部屋の隅にあるテーブルセットへ目をやった。電灯をつけていない割に、窓から差し込む月明かりのおかげで部屋はほんのりと青白い光に包まれていた。ポルナレフは黙って頷き、テーブルを挟んで向かい合う椅子の一つに大人しくおさまる。アヴドゥルはポットやカップなどが備え付けられたテーブルの方へ向かった。

「どうした?」

なかなかこちらへ来ないアヴドゥルにポルナレフは声を掛けた。アヴドゥルはしばらく無言でポルナレフに背を向けて冷蔵庫を覗き込んだり、何かを探すように棚を探ったりしていたが、やがて溜息を吐いてこちらも見ずに返事をする。

「いや・・・何か飲むかと思ったが、生憎コーヒーしかない」
「逆に目が覚めちまいそうだな」

ポルナレフが冗談めかして言うと、アヴドゥルはやけに真面目な顔で振り返った。

「だからといって、寝酒はやめた方がいいぞ」
「それ前にも聞いたぜ・・・だから今日は飲んでない。飲むつもりもねえよ」
「そうか」

飲み物なんていいから、早くこっちへ来て座ってくれたらいいのに。
何故か頭に浮かんだ言葉を飲み込んで、ポルナレフは部屋を見回した。ポルナレフの部屋と大体同じ作りだが、物の配置はいくつか違うところもあるようだ。ベッドの向きや鏡台の位置は逆だが、バルコニーへ出られるようになっているところは同じだった。窓を開けているのか、白の薄いカーテンが月明かりに照らされて小さく揺れている。青白い月光が鏡台にある香油の瓶に反射して、ちらちらと輝いていた。

「これで我慢してくれ」

いつの間にか近くにいたアヴドゥルが、ボトル入りのミネラルウォーターとグラスを二つ、テーブルへ置いた。アヴドゥルはテーブルを挟んで向かいの椅子へようやく腰を下ろす。テーブルに出来た水の影が、ボトルの輪郭の中でゆらゆらと揺れていた。

「構わねえさ。酒やコーヒーより大分マシだろ」

メルシー、と小声で礼を言ってポルナレフはキャップを開ける。ポルナレフがグラスへ水を注いでアヴドゥルへ手渡すと、アヴドゥルは礼を言ってからグラスを引き取った。それを一旦テーブルへ置いて、アヴドゥルはもう一つのグラスへ自分で水を注ごうとするポルナレフを制止する。

「私も注ごう」
「ん、そりゃどーも」

ポルナレフは素直にボトルを引き渡して、空のグラスを取り上げた。アヴドゥルへグラスを差し出すと、ひんやりと冷えた水がとくとく音を立てて注がれる。

「乾杯」
「ああ、乾杯。今日も一日良く頑張った」

水の入ったグラスを互いに持ち上げて、声を掛け合う。ポルナレフは一息に半分ほど飲んで、グラスをテーブルへ置いた。アヴドゥルは少し口を付けただけでグラスを下ろし、両手で包んだまま膝の上へ乗せている。

「最近ちゃんと眠れているのか?」

先に口を開いたのはアヴドゥルだった。アヴドゥルは膝の上のグラスを揺らして、動く水の影を見下ろしている。

「まあ、ぼちぼちだな。アヴドゥルが戻って来る前と比べたら、これでも大分マシになった」

ポルナレフがありのままに答えると、アヴドゥルは少し驚いたように顔を上げた。

「私が戻ってくる前?」
「ああ。俺はあんたの事、本気で死んだと思ってたんだぜ」

連日夢見が悪かったり、寝る前に色々思い出して寝つけなかったり。

「結構しんどかった」
「・・・そうだったのか」

悪いことをしたな、とアヴドゥルは再び俯いた。ポルナレフはあんたが謝ることじゃねーだろ、と言って笑って見せる。

「もう何ともねーし。部屋に戻ったら、ちゃんと寝てる」

今となっては笑って話すこともできるようになったが、アヴドゥルの死をポルナレフはずっと心の中で引きずっていた。
昼間は平気なのだ。誰かと喋ったり食事をしたり、太陽の下で仲間も自分も生きていることを確認出来るうちは陽気に振る舞うことができた。問題は夜、みんなが寝静まった後だ。アヴドゥルを殺したのは自分ではないのか。自分の近くに居ると、また誰か人が死ぬのではないか。夜になるたびに黒い影が胸の中へ滑り込んできて、それでもそんなことは誰にも言わなかったし、言うことも出来なかった。眠れないのも自分だけの問題だと信じていて、ポルナレフは誰かに助けを求めるなんて考えもしなかった。アヴドゥルが居なくなってから、夜の闇と静寂はポルナレフを孤独にした。死んだように眠る世界で、ポルナレフだけがじっと息を殺していた。その冷たさは、どんなに暑い夜でもポルナレフを責めた。

「なあ、アヴドゥル」
「なんだ?」
「酒だって信じて飲んだら、水でも酔えるって知ってるか?」
「ああ・・・そんな話もあるな。それがどうした」
「俺、酔ってる」
「なに?」
「酔ってるってことにしてほしい。俺が今から言うこと・・・酔っ払いが言ってると思って聞き流してくれ」

アヴドゥルはグラスをテーブルへ置いて、膝の上で手を組んだ。月明かりを反射して輝く黒い目がポルナレフを見つめている。

「・・・分かった」

アヴドゥルが頷いたのを見て、ポルナレフは薄く息を吐いた。何もかも許されたい。―――今だけは。

「俺はあんたが死んだと思った時、あんたが想像してるよりずっと後悔した。俺のせいで死んだって。でもそれは別に、あんたが無茶やった俺を庇ったからって意味じゃねえんだ。そうじゃなくて・・・俺が、俺の運命がそうしたんだって」

俺の近くに居ると、みんな死ぬんだ。だから両親も死んだ。妹も死んだ。あんたも死んだ。また多分、誰か死ぬ。

「あんたが死ぬまで忘れてたんだ。俺が疫病神だって。思い込みだってあんたは笑うかもしれねえけど・・・昔の俺は、本気で信じてた。あんたが死んで、それを何年かぶりに思い出しちまったんだ。今でもちょっと、そう思ってる」

アヴドゥルは口を挟むことなく、耳を傾けている。アヴドゥルの眼だけがずっとポルナレフを見つめていた。ポルナレフはその視線から逃れるように、テーブルのグラスを見つめる。

「あんたと喧嘩別れみたいに飛び出しちまったことも後悔してた。謝りたかったけど、最後まで、ちゃんと言えなかったから」

言いたいことは一杯あったけど、あんたはもう居ないし。

「あんたが死んだ日は、全然寝られなかった。なんであんなこと言ったんだろうって考えて、結局なにも思い出せなかった。思い出せないってことは、良く考えもせずに勢いだけで言っちまったってことなんだよな。だから余計に後悔した」

この世界にはこんなにたくさん人間がいて、それぞれ折り合いをつけて上手くやってる。俺たちはたった二人ぽっちなのに、なんであんなに上手くいかなかったんだろうな。

「もしあの時こうしていたら、っていうのが俺の人生なんだ。そればっかり繰り返して、後悔してる。正しいときに正しい答えを選べなくて、いつも何かを失くすんだ」

ほんと、滑稽だよな。
ポルナレフは項垂れて、自分のつま先を見下ろした。軽蔑されてもいいと思った。それだけのことを自分はしたのだと。アヴドゥルが戻って来た時、ポルナレフは怒鳴られる覚悟も、殴られる覚悟も出来ていた。二度と口を利いて貰えなくても仕方がないと思っていた。なのにアヴドゥルは、紅海で自分の身の危険も顧みずポルナレフを助けた。ポルナレフはその時、この男になら縋っても良いのだと思ってしまった。危険が去った後も、アヴドゥルはポルナレフを叱りもしなかったし、それどころか頼ってくるポルナレフをこうして受け入れている。突き放して欲しいのかもしれない。そうした方がいっそ楽になれる気もする。甘やかされることに慣れたら、勘違いしてしまいそうだ。自分は許されているのだと。

「正直な話、あんたが居なくなった後、俺はいつ死んでもいいと思ってた。今も思ってる。妹の仇も討ったし、思い残すことはねえ。俺は確かにDIOを倒したいと思ってる・・・でもその後、俺は一体どうしたらいいんだ?妹の仇を討ったって、妹がかえって来た訳でもねえ。DIOを倒したって同じだ。これから何十年も、俺は一人きりで生きていかないといけねえんだ。俺はこの旅が終わったら、どうすりゃあいいんだろうな。俺は、何のために生きればいい?」

ポルナレフは細く息を吐いて、口を閉ざした。お互い何も言わない。長い長い沈黙が流れ、どれほど時間が経ったか分からなくなった頃、ようやくアヴドゥルが口を開いた。

「それで言いたいことは全部か?」
「・・・ああ」

ポルナレフは俯いたまま、顔を上げることができなかった。きっと自分は今ひどく情けない顔をしているし、なによりアヴドゥルの顔を見てしまうのが恐ろしかった。

「答えになるかは分からないが―――少し、私なりの考えを言わせてくれ」
「ああ」
「占い師の私が言うのもなんだが、人生に『もし』はない。今私は生きていて、お前も、他のみんなも生きている。それが結果で、それだけが全てだ」
「・・・分かってる」
「分かってはいるが、納得はしていないのだろう?理屈の上では理解しているかもしれないが、お前が心からそう思えるようになるにはもう少し時間が必要だ」

アヴドゥルは根気強く子供を諌めるように諭す。

「もし私や、お前の周りに居る誰かが死んだとしても、それはその人間の持つ運命だ。お前は疫病神じゃないし、気に病むこともない。・・・それからもう一度言うが、この世界にお前の言う『もし』はない。この世界はそんな都合の良いようには出来ていないんだ。お前にとってだけじゃない、誰にとってもだ。喜ぶ人がいれば、その陰で泣く人もいる。お前がこうであって欲しいと願う『もし』だけをいちいち叶えていられるほど、この世は上手く出来ていない。動かせない過去や、存在しなかった未来のことなど考えるだけ無駄なことだ」

ポルナレフは小さく頷いた。アヴドゥルは安心したように溜息を吐いて、話を続ける。

「正しいときに正しいことを選べない、なんてのは誰だってそうだ。お前はそれが悩みかもしれないが、私だって同じだ。正しいときにいつも正しい選択が出来る人間などいるわけがないんだからな。みんなそうやって後悔したり、反省したりして生きている。だから、お前も安心して間違えていい」

先ほどの諌めるような声ではなく、穏やかに包み込むような優しい声がポルナレフの耳を撫でた。ポルナレフは両手で耳を覆うように塞ぐ。受け入れるような言葉を信じて、勘違いしてはいけない。自分は許されてはいけないのだ。ポルナレフは何度も心の中で繰り返した。そうしていないと、許されたいと望む弱い心は、甘い水に惹かれるようにふらふらとその幻想へ寄りかかってしまいそうになる。

「もう一つ。旅が終わったらどうするか、だったか?それはその時に考えれば良い。時間はいくらでもあるんだからな。どうしても思いつかなかったら、一緒に考えてやる。それから、」

アヴドゥルが唐突に言葉を切った。アヴドゥルの気配が目の前から消えて、ポルナレフは耳を塞ぐ自分の両手に温かい物が触れたのを感じる。それがアヴドゥルの手だと気付くのに、ポルナレフは大分時間がかかった。ポルナレフが顔を上げると、何時の間にそこにいたのか、アヴドゥルがポルナレフの隣にしゃがみこんで手を伸ばしていた。アヴドゥルの大きな手が、耳を塞ぐポルナレフの手に触れている。その手の温かさに、ポルナレフの視界は水っぽく滲んだ。自然とポルナレフの両手が耳から離れていく。膝の上に落ちた両手を、アヴドゥルはそっと包み込んだ。

「いつ死んでもいい、などと言うな。私がせっかく助けた甲斐がなくなるだろう」
「ごめん」

命掛けで守ってくれた人間の前で言うことじゃなかったよな。ポルナレフの言葉に、アヴドゥルは首を振った。

「私はお前に生きていて欲しいと願った。咄嗟のことだったが・・・確かにあの時、私はそう思った。言っておくが、私はお前を恨んだことはない。怪我をしたのも、生き残ったのも、お前を庇ったことも全部自分の運命だと思っている。お前は最初から許されているんだ、ポルナレフ」
「・・・ごめん、アヴドゥル。ごめん。ごめんな」

ポルナレフは謝りながら、遂にぽろぽろと涙が零れるのを止めることが出来なかった。先ほど飲んだ水が全部目から出ているのではないかと思うほど涙が溢れて、息も出来ないほど引き攣った喉は勝手にしゃくり上げる。アヴドゥルが自分を抱え込むように腕を回してくれたので、ポルナレフはアヴドゥルの服に遠慮なくしがみついた。アヴドゥルの肩に顔を埋めると、流れ続ける涙がアヴドゥルの服へどんどん染み込んでいく。アヴドゥルの温かい手は、静かにポルナレフの背を撫でていた。

ようやく嗚咽がおさまる頃、ポルナレフは身体を起こしてアヴドゥルの顔を見た。アヴドゥルの額に残る深い傷にそっと指を伸ばす。

「これ、俺がつけたんだ」

ポルナレフはアヴドゥルの背中に腕を回して、刺された傷のある辺りを撫でた。服の上からでもまだ包帯が巻かれているのが分かって、それがまたポルナレフの胸を締め付ける。

「―――こっちの傷も」
「お前につけられた傷は、初めて会った時に受けたものだけだ」
「違う」

全部、俺がつけた。
またじわじわとポルナレフの視界がぼやけてくる。しようのないやつだな、とアヴドゥルが涙を拭おうと伸ばした指から逃れるように、ポルナレフは身を捩った。

「優しくしないでくれ」
「どうして」
「勘違いするから」
「なんだ、それは」

すん、と鼻を啜ったポルナレフの頬を、アヴドゥルの手が包み込んだ。

「俺、分かったんだ。なんでここに来てたか。なんであんたじゃないといけなかったのか」

俺は許されたかったんだ。どんなことをしても、あんたなら許してくれるって信じたかった。嫌われないか、見捨てられないか不安で、あんたがまだ何も言わずに自分を受け入れてくれるんだって、いつも確かめに来てた。

「俺、あんたにはすげえ迷惑かけたし、ひどいこともいっぱい言った」
「それでも、お前を嫌いになどなれるものか」

私も随分上から物を言ってしまったし、お前の気持ちを汲んでやれなかった。死んだふりまでして、お前を傷つけた。

「これでおあいこだ」
「おあいこ?」
「ああ」

身体の傷はいつか治る。心の傷も、いつかは。

「私は大丈夫だ。心配しなくていい」
「うん・・・うん」

生きててくれてよかった。
ポルナレフはもう一度アヴドゥルにしがみついた。アヴドゥルもポルナレフの背に腕を回す。

「俺ももう、大丈夫。ありがとな、アヴドゥル」

ポルナレフが抱きしめる腕に力を込めると、応えるようにアヴドゥルの力も強くなる。
アヴドゥルの背中越しに、ポルナレフは床へ落ちる自分たちの影をみた。二つの影は溶けあうように重なり、まるで一つのもののように支え合っている。
―――今度こそ、この影のように生きられたら。
ポルナレフはアヴドゥルから与えられる温もりに身を任せて、静かに目を閉じた。もう涙は出なかった。
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テーマ:ジョジョの奇妙な冒険
ジャンル:アニメ・コミック

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海野ヒレ

Author:海野ヒレ
生き物大好き:海野ヒレ

pixiv: http://pixiv.me/umino-hire

twitter: https://twitter.com/umino_hire

身分:腐海の底で汚泥を啜る大学生。これでも医学生よ!

誕生日:8/4 吉田松陰先生と一緒(旧暦)

血液型:AB型

好きなゲーム:一生不動の一位はサガフロンティア2。異論は認める。

好きな漫画:ほんと色々。オリジナルBL、擬人化、アンソロも読みますモグモグおいしいおかわり!百合も逝ける。でも大まかに言うとギャグは大体好きみたいよ。

属性:自然発生型腐女子。小説メイン、イラスト少々にて活動中。拍手、コメントを貰うと喜びにくるいもだえるのだ。

特技:マイナーなジャンル・キャラ・CPばかりに熱烈な愛を送る。時々切ない。

好きなものごっちゃで詳しく:銀魂、サガフロ2、ダンガンロンパ、ギャグマンガ日和、+チック姉さん、ジョジョの奇妙な冒険(3部)、クロノクロス、ジルオール、ドリフターズ、モノノ怪、さらいや五葉、魔法少女まどか☆マギカ、モンハン、討鬼伝、アサシンクリード、フロンティアゲート、牧場物語、聖剣伝説LoM、FFXなど

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